失業保険をもらいきるのが得か、再就職手当は満額でも損か

所定給付日数90日、基本手当日額5,000円、一ヶ月の生活費を15万円とした場合

失業保険をもらいきる 再就職手当を満額もらう
自己都合 会社都合
・支給開始までの生活費:-45万円 ・支給開始までの生活費:-15万円 ・再就職までの生活費:-15万円
・自由時間がない
・失業手当満額:+45万円
・自由時間を確保できる
・失業手当満額:+45万円
・自由時間を確保できる
・再就職手当満額:+31万円
・就職先の給料:+数十万円

自己都合の給付制限は現在2ヶ月ですが支給開始は実質3ヵ月後になります。つまり生活費3ヵ月分の準備が必要です。

失業保険を最後までもらいきる方が得なのか、早々に就職して再就職手当をもらうのは損なのか。

この損得の考え方には二軸あります。

  • 金銭的な損得:失業手当をもらいきる場合、支給開始までの生活費に自腹を切ることになる。とくに自己都合退職では給付制限を乗り切るために貯金を切り崩すことになるのが痛手である。再就職手当の場合、再就職手当はもちろん、就職先の給料も早々に収入になる。
  • 時間的な損得:失業保険をもらいきる場合、支給終了まで数ヵ月間の自由時間を確保できる。再就職手当を満額もらう場合、失業保険受給期間(=自由時間)はない。

再就職手当を選ぶときに加味すべきなのは、就職先の月給が早々に収入になる点です。月給は、失業手当の支給月額より当然多い金額になるため、同じ期間で考えると再就職手当のほうがトータル金額が多いことになります。

給付制限2ヵ月でも支給は3ヵ月後!期間中の求職活動実績

失業保険をもらいきるには

失業保険をもらいきるには、最後まで求職活動を続けながら所定給付日数の全日分を支給してもらうことです。
※所定給付日数とは失業手当を支給してもらえる日数のこと。その人の雇用保険加入期間によって決まります。

失業手当の支給は月ごと(正確には28日分づつ)ですが、最後まで支給してもらえば失業保険を満額もらいきることになります。

たとえば、所定給付日数90日、基本手当日額5,000円の場合

  1. 最初の支給:21日分(105,000円)
  2. 2回目の支給:28日分(140,000円)
  3. 3回目の支給:28日分(140,000円)
  4. 4回目の支給:13日分(65,000円)

という具合に支給されます。90日分の支給が終わるまでもらい続ければ満額もらえます。

最初の支給額が少なくなる理由

離職理由が自己都合でも会社都合でも、1回目の支給額は28日分にはなりません。待期・給付制限の期間認定対象期間の間隔のズレによって少なくなります。

自己都合でもらいきるのは大変だった

  • 給付制限中に貯金を切り崩しながら生活費を工面するのが大変だった。
  • 毎月、失業認定のために求職活動実績2回分を工作するのが大変だった。

私が失業保険(雇用保険)を受給していたとき。失業手当をもらいきることにしました。投資やプログラミングの勉強時間を確保したかったからです。

やってみた結果、時間的には得をして、金額的には損をしたような感じです。給付制限中の生活は貯金を切り崩すことになったし、失業手当の支給がはじまってもギリギリの生活が続きました。

金銭的にもっとも損しないのは、貯金を切り崩す前に再就職手当をもらうことでしょう。そもそも貯金がない場合は、早々に就職したほうが再就職手当をもらえるので得だと思います。

何かやりたいことがあったり、勉強したいことがあって時間を確保したいときは、できるだけ長く失業給付を続けていくのが得策だと思います。ただ、毎月の求職活動実績2回の工作が大変でした。

失業手当をもらいきる場合の求職活動実績には、セミナーを受講するのが楽です。選考や面接をしなくて済むからです。

再就職手当を満額もらうには

再就職手当を満額もらうには、失業手当を一度も支給されないうちに就職して再就職手当を上限額でもらうことです。

再就職が遅くなるほど所定給付日数の残日数が減っていくため、一度も失業手当を支給されなければ再就職手当を満額もらうことができます。

たとえば、所定給付日数90日、基本手当日額5,000円の場合

  • 所定給付日数の全日を残して就職:残日数の70%(315,000円)
  • 所定給付日数の2/3以上を残して就職:残日数の70%
  • 所定給付日数の1/3以上を残して就職:残日数の60%
  • 所定給付日数の1/3未満になって就職:手当なし

という具合に支給されます。1度も失業手当を支給されなければ、90日分を満額もらえます。

再就職手当のメリット・デメリット

再就職手当のメリット

  • 再就職手当のまとまったお金が手に入る。
  • 就職先の月給が収入として早々に入ってくる。

再就職手当のデメリット

  • 失業保険受給期間(=自由時間)がなくなる。
  • 失業保険をもらいきるよりも金額が少ない。
  • 満額もらうためには求職活動を急ぐ必要がある。

再就職手当のデメリットを考えるときに、メリットを見落としがちです。つい、失業保険をもらいきるより金額が少ないという点に着目してしまいますが、同じ期間で比べると就職先の月給という収入は大きいものです。

結局、再就職手当をもらうほうが、失業手当をもらいきるより収入が多い。ということになります。

まとめ

  • 失業保険を最後までもらいきる方が得なのか、早々に就職して再就職手当をもらうのは損なのか。この損得の考え方には、金銭と時間の二軸がある。金銭的に得なのは再就職手当。時間的に得なのは失業保険をもらいきる。
  • 失業保険をもらいきるには、最後まで求職活動を続けながら所定給付日数の全日分を支給してもらうこと。
  • 失業手当をもらいきる場合の求職活動実績には、転職サイトのセミナーを受講するのが楽。選考や面接をしなくて済むから。
  • 再就職手当を満額もらうには、失業手当を一度も支給されないうちに就職して再就職手当を上限額でもらうこと。
  • 再就職手当のデメリットを考えるときに、メリットを見落としがち。つい、失業保険をもらいきるより金額が少ないという点に着目してしまうが、同じ期間で比べると就職先の月給という収入は大きい。